○大曲仙北広域市町村圏組合指定地域密着型サービス事業者等指導要綱

令和4年7月1日

訓令第6号

(目的)

第1条 この訓令は、大曲仙北広域市町村圏組合(以下「組合」という。)が介護保険法(平成9年法律第123号)第23条の規定による地域密着型サービス等(地域密着型サービス(これに相当するサービスを含む。)、居宅介護支援(これに相当するサービスを含む。)、地域密着型介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。)若しくは介護予防支援(これに相当するサービスを含む。)をいう。以下同じ。)を担当する者又はこれらの者であった者(以下「地域密着型サービス担当者等」という。)に対して行う保険給付に関する文書その他の物件の提出若しくは提示の求め若しくは依頼又は質問若しくは照会に基づく指導について、基本的事項を定めることにより、地域密着型サービス等の利用者又は入所者若しくは入居者(以下「利用者等」という。)の自立支援及び尊厳の保持を念頭において、地域密着型サービス担当者等及び地域密着型サービス等の実施者(以下「サービス事業者等」という。)の支援を基本としサービス事業者等が行う介護給付及び予防給付(以下「介護給付等」という。)に係る地域密着型サービス等(以下「介護給付等対象サービス」という。)に関するサービスの質の確保及び保険給付の適正化を図ることを目的とする。

(指導方針)

第2条 指導は、サービス事業者等に対し、次に掲げる介護給付等対象サービスの取扱い及び介護給付等に係る費用(以下「介護報酬」という。)の請求等に関する事項等(以下「基準等」という。)について周知徹底させることを方針とする。

(5) 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)

(6) 指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第128号)

(7) 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号)

(8) 指定介護予防支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第129号)

(9) 厚生労働大臣が定める一単位の単価(平成27年厚生労働省告示第93号)

(指導形態等)

第3条 指導の形態は、次のとおりとする。

(1) 集団指導

集団指導は、大曲仙北広域市町村圏組合管理者(以下「組合管理者」という。)が主体となり、指定の権限を持つサービス事業者等に対し、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、制度改正内容及び高齢者虐待事案をはじめとした過去の指導事例等に基づく指導内容について、年1回以上、一定の場所に集めて講習等の方法により行う。なお、オンライン等(オンライン会議システム、ホームページ等。以下同じ。)の活用による動画の配信等による実施も可能とする。

(2) 運営指導

 運営指導の形態

運営指導は次の(ア)から(ウ)に掲げる内容について、原則、実地にて行う。なお、実施については、効率的な実施の観点からそれぞれ分割して実施する場合もある。

(ア) 介護サービスの実施状況指導

個別サービスの質(施設・設備や利用者等に対するサービスの提供状況を含む)に関する指導

(イ) 最低基準等運営体制指導

基準等に規定する運営体制に関する指導((ウ)に関するものを除く。)

(ウ) 報酬請求指導

加算等の介護報酬請求の適正実施に関する指導

 実施頻度

運営指導は、原則として指定の有効期間内に少なくとも1回以上、指導の対象となるサービス事業者等について行う。なお、認知症対応型共同生活介護、介護予防認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護及び地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護については、3年に1回以上の頻度で行うものとする。

 運営指導の内容

運営指導の実施に当たっては、基準等への適合性に関し、サービス事業者等による自己点検を励行するものとし、(ア)及び(イ)については、「介護保険施設等運営指導マニュアル」(令和4年3月厚生労働省老健局総務課介護保険指導室。以下「運営指導マニュアル」という。)に定める介護サービスの質の確保、利用者保護等の観点から重要と考えられる標準的な確認すべき項目(以下「確認項目」という。)及び標準的な確認すべき文書(以下「確認文書」という。)に基づき実施する。

また、運営指導((ア)及び(イ)に限る。)においては、確認項目以外の項目は、特段の事情がない限り確認を行わないものとし、確認文書以外の文書は原則求めないものとする。

(指導対象)

第4条 指導は全てのサービス事業者等を対象とし、効率的な指導を行う観点から、その選定については一定の方針に基づき行う。

(1) 集団指導の対象

集団指導は、組合管理者が指定の権限を持つ全てのサービス事業者等を対象に行う。なお、組合管理者は、その指導内容等により、サービス種別毎の実施や新規指定又は管理者の変更があったサービス事業者等を対象として別途実施する等、より一層内容の理解が図られるよう努める。

(2) 運営指導の対象

運営指導は、実施頻度や個別事由を勘案し、原則毎年度、計画的に実施できるよう組合管理者が、サービス事業者等を選定する。

(3) 秋田県知事との連携

組合管理者は、秋田県知事と連携を図り、必要な情報交換を行うことで適切な集団指導及び運営指導の実施に努めるものとする。

(指導方法等)

第5条 指導方法等は次のとおりとする。

(1) 集団指導

 実施通知

組合管理者は、「集団指導の日時」、「場所」、「出席者」、「指導内容」等を文書により当該サービス事業者等に対して原則として2月前までに通知する。

 指導方法

組合管理者は、実施に当たっては、サービス事業者等に対して、指導内容の理解を深めるため質問や個別相談等の機会を設ける等、工夫するとともに、実施体制等により単独での実施が困難な場合は、秋田県と合同で実施することを検討する。

また、組合管理者が集団指導を実施する場合、その内容について秋田県管内での整合を図るため、秋田県に事前の情報提供を行う等、連携を図るものとする。

なお、集団指導に参加しなかったサービス事業者等に対しては、使用した資料の送付等により確実に資料の閲覧が行われるよう情報提供するとともに、オンライン等の活用による動画の配信等による場合は、配信動画の視聴や資料の閲覧状況について確認する。

(2) 運営指導

 実施通知

組合管理者は、指導対象となるサービス事業者等を決定したときは、「運営指導の根拠規定及び目的」、「運営指導の日時及び場所」、「指導担当者」、「サービス事業者等の出席者(役職名等で可)」、「準備すべき書類等」、「当日の進め方及び流れ等(実施する運営指導の形態、スケジュール等)」等を運営指導実施通知書(様式1)により当該サービス事業者等に原則として1月前までに通知する。ただし、指導対象となるサービス事業者等において高齢者虐待が疑われる等の理由により、あらかじめ通知したのでは当該サービス事業者等の日常におけるサービスの提供状況を確認することができないと認められる場合は、指導開始時に上記事項を文書により通知する。

 指導方法

運営指導は、関係者から関係書類等を基に説明を求め面談方式で行う。なお、施設・設備や利用者等のサービス利用状況以外の実地でなくても確認出来る内容(最低基準等運営体制指導及び報酬請求指導に限る。)については、情報セキュリティの確保を前提としてオンライン等を活用することにより確認を行う場合もある。この場合にあっては、サービス事業者等の過度な負担とならないよう十分に配慮するものとする。

 運営指導の留意点

(ア) 所要時間の短縮等

運営指導の所要時間については、確認項目を踏まえることで、一のサービス事業者等当たりの所要時間をできる限り短縮し、サービス事業者等と組合双方の負担を軽減し、運営指導の頻度向上を図る。

(イ) 同一所在地等の運営指導の同時実施

同一所在地や近隣に所在するサービス事業者等に対する運営指導については、できるかぎり同日又は連続した日程で行うなどにより効率化を図る。

(ウ) 関連する法律に基づく監査の同時実施

老人福祉法等介護保険法に関連する法律に基づく監査との合同実施については、サービス事業者等の状況も踏まえた上で、自治体の担当部門間で調整を行い、同日又は連続した日程で行うことを一層推進する。

(エ) 運営指導で準備する書類等

運営指導において準備する文書は、原則として、前年度から直近の実績に係るものとし、サービス事業者等に対して運営指導の事前又は当日に提出を求める資料及び書類の写し等については1部とし、組合が既に保有している文書(新規指定時、指定更新時及び変更時に提出されているもの等)については再提出を求めない。

また、サービス事業者等において作成、保存等が行われている各種書面について、当該書面に代えて電磁的記録により管理されている場合は、ディスプレイ上で内容を確認することとし、別途、印刷した書類等の準備や提出は求めない。

(オ) 利用者等の記録等の確認

利用者等へのサービスの質を確認するためにその記録等を確認する場合は、特に必要と判断する場合を除き、対象は原則として3名以内とする。ただし、居宅介護支援事業所については、原則として介護支援専門員1人あたり1名から2名の利用者についてその記録等を確認する。

 運営指導の体制

2名以上で班を編成して行うものとする。

 指導結果の通知等

運営指導の結果、人員、施設及び設備又は運営について改善を要すると認められる事項がある場合、介護報酬請求について不正には当たらない軽微な誤りが認められ過誤による調整を要すると認められる場合には、運営指導実施後、原則30日以内に運営指導結果通知書(様式2)によってその旨を通知する。

 報告書の提出

組合管理者は、当該サービス事業者等に対して、運営指導結果通知書(様式2)で通知した事項については、運営指導改善状況報告書(様式3)により報告を求めるものとする。

(監査への変更)

第6条 運営指導を実施中に次に該当する状況を確認した場合は、運営指導を中止し、直ちに「大曲仙北広域市町村圏組合指定地域密着型サービス事業者等監査要綱」(令和4年訓令7号)に定めるところにより監査を行い、事実関係の調査及び確認を行うものとする。

(1) 組合管理者が定める介護給付等対象サービスの事業の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準に従っていない状況が著しいと認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(2) 介護報酬請求について、不正を行っていると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(3) 不正の手段による指定等を受けていると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(4) 高齢者虐待等により、利用者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼしていると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合

(指導にあたっての留意点)

第7条 指導は、運営指導マニュアルに基づき行うものとし、特に次の事項に留意するものとする。

(1) 高圧的な言動は控え、改善が必要な事項に対する指導や、より良いケア等を促す助言等については、サービス事業者等との共通認識が得られるよう留意する。

(2) 適正な事業運営等に関し効果的な取り組みを行っているサービス事業者等については、積極的に評価し、他のサービス事業者等へも紹介する等、介護サービスの質の向上に向けた指導を行う。

(3) 運営指導は、基準等に基づき行うものとし、担当職員の主観に基づく指導や、当該サービス事業者等に対する前回の指導内容と根拠なく大きく異なる指導は行わない。

(4) 運営指導における個々の指導にあたっては、具体的な状況や理由を聴取し、根拠規定やその趣旨・目的等について懇切丁寧な説明を行う。

(5) 運営指導の際、サービス事業者等の出席者については、必ずしも事前に通知した者に限定することなく、実情に詳しい従業者やサービス事業者等を経営する法人の労務・会計等の担当者が同席することも可能とする。

(報告)

第8条 組合は、指導結果の通知及び改善報告書の内容について、必要があると認めるときは、秋田県及び関係する保険者に情報の提供を行うものとする。

(委任)

第9条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、組合管理者が別に定める。

この訓令は令和4年7月1日から施行する。

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大曲仙北広域市町村圏組合指定地域密着型サービス事業者等指導要綱

令和4年7月1日 訓令第6号

(令和4年7月1日施行)